■プレゼンテーションって、奥深いですね
研修後に、受講者さんに言われたのが「プレゼンテーションって、奥深いですね」という一言。
この言葉が、どうしようもなく嬉しかったのです。
言われたときに、すぐ思いました。
「あぁ、私が伝えたいことってその一言だ」
このメルマガでも何度も書いてきたのが、“プレゼンテーションは単なるしゃべり方ではない”ということ。
コンセプトの練り方から、表現のしかた、話の切り口の打ち出し方など、考えることは多い。
そして、それ次第で聴き手に伝わる価値は全然違うものになる。
そのことが伝わったのだと思って、嬉しくなったのです。
■奥深いとはなにか?
ところで、奥深いってどういう意味でしょう?
辞書で調べると、2つ載っていました。
1.表・入り口から奥までが遠い。また、奥に入り込んでいる
2.意味が深い。深みがある
1は物理的な意味で、2は感覚的な意味。通常、奥深いは2の意味で使いそうです。
おっしゃっていただいた方も、その意味で使ったことでしょう。
でも、なんだか私には1の意味がしっくり来ます。
入口から、ずっと奥まで続いている状態。
掘っても、掘っても、先がある。
私はもう、プレゼンを生業にして10年。でも、まだ底が見えません。
本当に、まさに“奥深い”。
■掘っても、掘っても、掘り切れない
「ずっと、掘り続けている」
なんて表現を使うと、過酷な作業に聞こえるかもしれません。
でも、そんなことはないのです。
掘る作業は、とても楽しいこと。
たとえば、あなたには何年も何年も、ずっと続いている趣味とかってないですか?
それをずっと続ける様子は、他の方からはストイックに見えたりするかもしれません。
でも実際は、楽しんでいたらつい何年も続いていたというのが本当のところではないでしょうか。
私にとっても、プレゼンの研究はその感覚。
そのように感じられるのは、どれだけ研究しても新たな発見があるからでしょう。
冒頭の「プレゼンテーションって、奥深いですね」の言葉。
これを下さった方も、その言い方からそれを追求する楽しさを感じてくれているように聞こえました。