■魅力的な声のために、最低限必要なこと
魅力的な話し方のための8つの要素。
「ぜひ、暗記してください」と前回にお伝えしましたが、いかがですか?覚えてますか?
声の大きさ・スピード・強調・間・姿勢・ボディランゲージ・表情・アイコンタクトでした。
今日は、レッスン1。
声の大きさについてですが、言いたいことはシンプル。
まぁ、一言でいうと“声を張りましょう”ということです。
日頃多くの人のプレゼンを聴くなかで、声からの影響は少なからずあると感じています。
当然の話から入ると、小さい声だと聴こえない(笑)
まぁ、さすがに全部聴こえないということはほとんどありません。
ですが、重要なキーワードが聞き取れないということは往々にあります。
だから、声を張るだけで、伝わりやすさが高まったりする。
声の張りで、印象が変わる
あと一つ、声の張りで変わるのは印象です。
張りのない声は、元気なく・自信なく聞こえる。
一方、張りがある声は、エネルギーと自信にみなぎって聞こえる。
声の張りが、元気・エネルギーにつながっているということは、なんとなくわかります。
でも、声の張りと自信のあいだには、本来、相関関係はないはずです。
にもかかわらず、聴き手はその2つをつなげて考える。
「声が小さく、ぼそぼそしゃべっていて、この人自信なさそうだなぁ」
不思議なもので、そんな風に感じてしまうのです。
実際、聞き比べてみますか?
2割増しの声を心掛ける
では、声を張るとはどうすればよいのか?
「声を張る」で検索すると、結構たくさんのサイトがヒットします。
そのなかには、声帯をどうするとか、舌をどうするとか、難しいことがたくさん書いてあります。
この辺りを突き詰めていくと、いわゆるボイストレーニングの領域になるのでしょうね。
残念ながら、私はボイストレーナーではなく、そこの専門的なノウハウはありません。
だからこそ、シンプルにいきましょう。
野村流の声を張る方法は、ずばり“普段から、2割増しを心掛ける”。それだけです。
ここ一番のプレゼンで声を張ろうとしても、声に意識を向けることがそもそもできない。
それ以外のことに気をすべてとられてしまうから。
では、意識をそこに向けるにはどうしたら良いか? 普段からやるしかないでしょう。
そのために”普段から、2割増しを心掛ける”わけですが、もうひとつ効用があります。
普段の2割増しが、ノドの筋トレのように効いてきて、だんだんと大きい声が普通になってきます。
野村の昔話
私はいまのプレゼン指導家の仕事をはじめたとき、実は”声が小さい”というので悩んでいました。
30人くらいに対してならば困ることはありませんでしたが、50人を越えるとちょっと苦しい。マイクが必要でした。
でも、プロとしてそれくらいでマイクに頼るのは恥ずかしいと思いました。
それで始めたのが、上にある”普段から2割増し”発声法。
やり始めて、3か月がたったころには、100名近くに対しても、声が届くようになっていました。
「おぉ、やはりがんばれば鍛えられるものだな」と自分で感心したのを覚えています。