■経営者が朝礼で話すべきネタは理念・コアバリューに源泉を求める
今度、とある企業でコア・バリューを組織に浸透させていくためのお手伝いが始まりそうです。
コア・バリューとは、企業の価値観のこと。
どういう価値基準にもとづいて、自分たちは事業活動をおこなっていくべきかを明文化したものです。
大手企業の経営者・役員クラスのスピーチをご指導させてもらう際は、多かれ少なかれこの領域がメインテーマとなります。
組織の規模が大きくなるほど、経営者・役員が自ら顧客にプレゼンする頻度は少なくなってくる。
逆に、自社の社員を鼓舞させるためのメッセージを練りこむ必要性はどんどん高まってきます。
そんな方々のスピーチご指導をしていくなかで、私自身、コアバリュー浸透について深く考える機会が増えました。
組織があるべき風土のなかで働くことがいかに重要かと。
組織風土というと、なんだか固い言葉に聞こえますね。
このあたりは色々とまた話していきたいのですが、大切なことは「じゃあ、そのために何をやるのか?」です。
私が今日、お伝えしたいのはツールとしての「朝礼」の用い方です。
■「朝礼で、話すネタがなくて…」
社員数30名までくらいの規模の会社だと、毎朝全社員で朝礼をやったりしますよね。
そういった会社の経営者さんのトレーニングで、相談を受けたのが”朝礼のネタ”です。
聴けば、話のネタが尽きて困るとおっしゃる。。。
メルマガでメッセージを配信している私としては、そのお気持ちはよくわかります。
(最近、お送りできていませんが(笑))
そこで私は聴きました。
「どんな基準で、朝礼のネタを考えていますか?」
すると、その経営者さんがおっしゃるのが、
「テレビや新聞、自分の身の回りにある面白いネタを話すようにしています」とのこと。
判断基準は、面白いかどうかなんですね。
それを聴いて、少しもったいないなと思いました。
■朝礼をおこなうことの経営的目的を考える
そもそも、朝礼で経営者自身が話すことの目的は何でしょうか?
ただ単に面白い話をして喜んでもらうことではないはずです。
経営者が「やっぱりうちの社長はすごいな」と思われて自尊心を満たすことでもないはずです。
スピーチのネタをなんとなく考えていると、どうしても上記のようなものしか達成できません。
私は経営者が語る言葉はすべてが社員への教育になっているべきだと考えています。
朝礼のスピーチなんて、その最たるもの。
だからこそ、朝礼で話すべきは「企業の価値観にあったネタ」を意識するべきだと思うのです。